国際協力プロジェクト <調査/評価分析>

JICA アンゴラ国病院サービスの質向上プロジェクト詳細計画策定調査(評価分析)

分野

保健医療

期間

2022年9月-2022年12月

アンゴラは2002年の内戦終結以降、目覚ましい社会経済の復興を遂げました。石油などの天然資源に恵まれ、昨今の原油価格の上昇に伴う経済回復により、2023年にはサブサハラ・アフリカ地域では第3位の経済大国になるといわれています。他方、妊産婦や5歳未満児の死亡率は依然として高く、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)の達成が厳しい現実があります。妊産婦と新生児の死亡が最も多く発生するのは出産時であり、その背景には多産や若年出産、妊娠間隔の短さなどのリスク要因、さらには出産の半数以上が自宅で行われているという現状が関係しています。そのため、アンゴラ政府は医療施設で提供される分娩サービスの質を向上させ、医療施設での出産を促進することを目的に技術協力プロジェクトの実施を要請しました。本調査では、既存資料の確認、保健省及び現地関係機関との協議、そして対象地域の保健医療施設の視察を通して収集した情報を整理し、関係者と共に新規プロジェクトの枠組みと実施体制を検討・合意しました。

 


JICA インドネシア国官民協力による農産物流通システム改善プロジェクトフェーズ2中間レビュー(評価分析)

分野

農業

期間

2022年9月-2022年11月

インドネシアでは急速な経済成長に伴い中間所得層の割合が大幅に増加しています。そして、高品質で安全な農産物への需要が高まるとともに、近代的な市場も含めた食品市場の規模が拡大しています。一方で、生産者である農家の方々は、市場情報を十分に収集できていないことや、市場関係者との関係が未構築であること等から、需要がある農産物を栽培したり、適切な価格で取引したりする機会を確保できていません。本プロジェクトはフェーズ1の課題を踏まえ、農家グループの営農技術・販売能力の向上と市場関係者との連携強化を支援し、所得向上を目指しています。本調査では、これまでの実施状況や成果、課題を確認した上でプロジェクトを評価するとともに、残り期間でより効果的な活動を実施するための提言を行いました。

 


JICA ブルキナファソ国農業を通じた栄養改善プロジェクト詳細計画策定調査(評価分析)

分野

栄養改善

期間

2022年8月-2022年11月

ブルキナファソにおいて農業は人口の8割が従事する重要な産業ですが、経済と農家の収入を安定的に支えることができておらず、また、5歳未満児の死亡率や発育阻害率は世界的に見て著しく高い状況にあります。このため、農業振興を通じた経済成長と栄養改善に注力するブルキナファソ政府からの要請を受け、JICAは2020年より「農業を通じた栄養改善プロジェクト」を開始しました。本調査では、プロジェクトの「計画フェーズ」から「実施フェーズ」への移行に伴い、現地の政府関係者や住民へのインタビューや既存資料の収集を通じて計画フェーズの実績や関連情報を分析し、農業省、保健省、教育省との協議を通じて大きく「農業」「保健栄養」「学校給食」「マルチセクター連携」の4分野にわたる協力の枠組みと実施体制を整理しました。

 


JICA トルコ国災害に強い社会を発展させるためのトルコにおける研究と教育の複合体の確立―マルテスト(SATREPS)詳細計画策定調査(評価分析)

分野

防災

期間

2022年8月-2022年10月

トルコの大部分を占めるアナトリア半島は地震活動が活発な地域で、1999年に発生したトルコ北西部地震では約2万人が犠牲になるなど、甚大な被害がありました。また、近年の急速な経済発展により都市構造が複雑化し、地震や津波が発生すると、さらに大きな被害が生じたり都市機能が喪失したりするリスクが高まっています。このようなリスクを軽減するため、耐震設計を確立するための地震工学技術の開発や断層の活動評価、地震・津波シミュレーションの高度化、及びこれらを用いた防災教育システムの構築に取り組む技術協力プロジェクトが提案され、調査を実施しました。トルコ側の複数の大学や関連行政機関から聞き取りを行って現状を把握した上で、関係者と協議を重ねてプロジェクトの目標、成果、活動内容等を整理し、枠組みが構築されました。

 


JICA ラオス国ルアンパバーン世界遺産の持続可能な管理保全能力向上プロジェクト(第1次:環境改善(水質浄化)、第2次:水質改善・モニタリング)

分野

環境保全

期間

第1次 2019年1月-2019年12月

第2次 2021年11月-2022年7月

ラオス北部のルアンパバーンの中心部は、伝統的な建築様式とヨーロッパ調のコロニアル建築様式が融合した美しい町として、世界文化遺産に登録されています。そのおかげで、観光客が増えて経済的な恩恵がもたらされましたが、その一方で、自動車交通・廃棄物・汚水排水の増加という負の影響もあり、県政府とJICAは世界遺産地区の維持管理体制を強化するために、「ルアンパバーン世界遺産の持続可能な管理保全能力向上プロジェクト」を実施しました。世界遺産地区の中には100以上のため池があります。ため池は、ラオスの伝統的な生活様式の構成要素として保全の対象になっていましたが、生活排水の流入等による水質が悪化していました。本業務では、ため池の管理状況や水質等の現状を把握し、住民や行政機関等と共同でため池のあるべき姿を模索しながら、数カ所の池で汚泥除去や排水溝の設置等に取り組み、今後のため池管理の方向性を示しました。

 


JICA 南スーダン国食料安全保障・生計向上のための農業振興・再活性化プロジェクト基本計画策定調査「農業開発/生活改善」

分野

農業

期間

2021年8月-2021年10月

南スーダンでは、人口の95%が農業に従事していることから、住民の生計向上のために、そして、南スーダンが自立的に発展していくために農業の振興が重要になります。しかし、長期間続いた紛争の影響により、必要かつ需要のある食料を十分に生産できていない等の課題があります。これを改善するため、南スーダン政府は、①園芸作物栽培、②養鶏、③水産、④きのこ栽培の4つの分野について、JICAに技術協力プロジェクトの実施を要請しました。それを受け、南スーダンの現状や特徴を考慮した現実的かつ効果的な活動内容を検討するための調査を実施し、首都のジュバ近郊での農業振興の可能性や課題点等を分析し、プロジェクトの基本計画を立案しました。